パンやおかし、バスタなどを食べるときに小麦粉より全粒粉が身体に良いと聞いたことがあると思います。
では、どのような違いがあって何が良いのでしょうか?そこまで具体的に知っている方は少ないと思います。
そこで今回は、全粒粉と小麦粉の違いについてお伝えしていきたいと思います。
全粒粉と小麦粉の違い
小麦粉とは?
小麦の表皮と胚芽を除いた胚乳部分を粉にしたもの
全粒粉とは?
小麦まるごとを粉状にしたもの
これは玄米と白米のような違いがあると思ってください。
全粒粉はビタミン・ミネラルが豊富に含まれており、小麦は皮を剥いでいるので微量栄養素は劣っているという違いがあります。
全粒粉と小麦粉のPFCの違い
具体的に100gあたりのカロリーと三大栄養素(PFC)を見ていきましょう。
全粒粉のPFC(100gあたり)
329㎉ Pたんぱく質12.8g F脂質2.9g C炭水化物68.2g
小麦粉のPFC(100gあたり)
368㎉ Pたんぱく質8g F脂質1.7g C炭水化物75.9g
全粒粉と小麦粉、PFCの違い
・たんぱく質が1.5倍
・カロリーは少ない
・脂質が1g多い
・糖質量は少ない
という違いになります。
小麦は皮が含まれていない中身だけの100gですので糖質が多いのは当然です。
ここだけでも全粒粉の方がいいと言えそうです。
全粒粉と小麦粉の微量栄養素
全粒粉で特にお伝えしたいのは、食物繊維です。
食物繊維
含有量は小麦の4倍以上多く含まれています。
食物繊維が不足して胃腸の環境が悪い方や、血糖値上昇が肥満の原因になっている方におすすめです。
ビタミン
さらにビタミンはすべて2~4倍ほど小麦粉よりも全粒粉の方が多くなっております。
ミネラル
マグネシウムが11倍、リンが4倍、鉄が5倍、亜鉛が10倍と具体的に見ても全粒粉の方が微量栄養素は多いことがはっきりとわかります。
なんとなく栄養が多いのではなく、このくらい違うのです。
全粒粉はカロリーが少なく、栄養価も高い優秀な食材。
また、ビタミンミネラルだけでなくポリフェノール類も全粒粉の方が多くなっています。
小麦粉の種類
小麦粉といっても薄力粉、中力粉、強力粉と種類があります。
私もそうでしたが、普段小麦粉を使わない人は違いがわからないと思います。
小麦粉はたんぱく質含有量で分類されています。
小麦粉のたんぱく質含有量
薄力粉:6.5%~8.5%
中力粉:8.0~12.0%
強力粉:11.5~13.5%
粘り気も含めて適した用途に応じて、パンやおかしに使われるようです。
全粒粉のGI値とは?
全粒粉はGI値が低いため、小麦粉より血糖値が上がりにくくなっています。
GI値とは同じ炭水化物(100g)でどれだけ血糖値を上げるかです。
GI値が高ければ血糖値がすぐに上がり、GI値が低ければ緩やかに上がります。
白米かそばで上がる血糖値が違うのと一緒で、小麦粉と全粒粉では違ってきます。
GI値の違い
全粒粉:50
小麦粉:73
玄米:55
玄米よりも低く、小麦粉とはここでも大きく違いがあります。
最後に
全粒粉はダイエットで食事管理している方、腸内環境や生活習慣を変えたい人におすすめです。パンがお好きな方もぜひ試してみてください。
腸内環境とダイエットのお話はこちらをご覧ください
全粒粉を摂取する際の注意点としては、小麦アレルギーの方は摂取を注意してください。全粒粉も小麦とは変わらないので、小麦アレルギーの人は発症してしまいます。
全粒粉は独特の香ばしさと、少し硬い触感など苦手な方もいると思いますので、無理に変えずに少しずつ変えていきましょう。個人的に触感などは食べていると慣れて気にならなくなると思います。