私が担当させていただくお客様でも、むくみで悩む方は多くいらっしゃいます。女性の皆さんは特に気になるのではないでしょうか?
むくみ解消というとマッサージやストレッチなどメディアでもよく紹介されています。
むくみに対してマッサージなどは有効なのかという点ですが、一時的に改善されることはあると思います。
しかし根本の解決にはなりません。そこで今回は栄養素でのむくみ対策についてと、むくみに良い栄養素5つとその含有量が多い食べ物もご紹介いたします。
むくみの原因
初めにむくみについて簡単に知っておきましょう。
むくみとは、「浮腫」といい身体の末端に水分が溜まってしまうことです。
先ほど言ったようにマッサージやストレッチでその水分を流すことができれば、一時的にむくみを解消することができます。
しかし、根本の解決になっていません。生理現象は原因を解決するために、その場しのぎではなく別の視点が大切です。
むくみ3種
押して戻りが早いむくみ
【圧痕性浮腫(あっこんせい)※戻り速い】
このタイプのむくみは押したら凹み元に戻ります。基準として40秒未満で戻れば早い圧痕性浮腫だと言えます。
ほとんどのむくみはこのタイプで、栄養での解消が可能となってきます。
押して戻りが遅いむくみ
【圧痕性浮腫(あっこんせい)※戻り遅い】
このタイプのむくみは、早い圧痕性浮腫より長い40秒以上凹み続けた場合に当てはまります。原因は心不全、肝臓不全、火傷などが考えられるので直接的な栄養でのアプローチはできません。
押してもへこまないむくみ
【非圧痕性浮腫】
このタイプのむくみはパンパンに張っていて、押しても凹みません。
甲状腺低下症やリンパ症などの影響で起きてしまっているので、栄養摂取で改善するのは厳しくなってきます。
圧痕性浮腫(あっこんせい)以外のタイプが当てはまる方はお医者さんに診てもらうことをおすすめします。※押して戻らないタイプのむくみ
むくみに良い栄養素
たんぱく質
たんぱく質が少ないとアルブミンを作ることができません。
アルブミンは足りないと血管で水分をキープする働きが弱くなります。そうなると血管と細胞の間に水分が流れむくみの要因になります。
体重×1gが目安です。
タンパク質の多い食材
食材名 | 100g当たりの成分量 |
にわとり 若鶏肉 ささ身 | 23.9g |
かつお 春獲り 生 | 25.8g |
鶏卵 全卵 生 | 12.3g |
マグネシウム
マグネシウムは細胞内のナトリウム量を調整することで血液循環をスムーズにします。
ナトリウムとは塩分のことですが、ナトリウムが多すぎると身体は水分で薄めようとします。その働きをマグネシウムが担っているのです。
マグネシウムの摂取量は、厚生労働省が出している日本人の食事摂取基準だと、一般男性(18~29)の必要量は340㎎。
ある研究では女性で一日200~250㎎を一週間摂取した場合むくみが減少したという結果もあります。
しかし、マグネシウムのようなミネラルは吸収効率が悪いとされています。そのため、経皮吸収という皮膚から吸収することが有効とされていますので、バスソルトなどもおすすめです。
マグネシウムの多い食材
食材名 | 100g当たりの成分量 |
雑穀混合品 五穀 | 94mg |
加工品 干しえび | 520mg |
切干しだいこん 乾 | 160mg |
ビタミンB6
ビタミンB6は摂取したマグネシウムを細胞内に取り込む働きがあります。そのためマグネシウムとはセットで摂取していきたいところです。
ビタミンB6が少ないと腎臓内のドーパミンを減らしてしまい、ドーパミンが減るとナトリウムが排出されてしまいます。ナトリウムは筋肉の収縮や神経伝達などに働くので少なければいいというわけではありません。むしろ過度になくなると、逆に水分をためやすくなりむくみの原因になってしまします。
ナトリウムはありすぎても少なすぎてもダメなのです。
ビタミンB6の摂取量としては一日あたり50㎎。
ビタミンB6の多い食材
食材名 | 100g当たりの成分量 |
ししとう 果実 | 0.39mg |
雑穀混合品 五穀 | 0.24mg |
かつお 春・秋獲り | 0.76mg |
カリウム
カリウムというと、利尿作用で有名だと思います。
ナトリウムとカリウムは常に拮抗関係にありバランスをとっています。しかし日本人はナトリウム過多でカリウム低い傾向にあるので、カリウムもマグネシウムとセットで摂取したいところです。
目標摂取量は2,600㎎以上
カリウムの多い食材
食材名 | 100g当たりの成分量 |
刻み昆布 | 8,200mg |
あんず 乾 | 1,300mg |
干しいも | 980mg |
塩分の種類、選び方
塩を選ぶならのは、「天然塩」です!
天然塩はマグネシウムやカリウムなどミネラルが含まれていますが、精製塩はナトリウムのみという場合が多いです。塩分であるナトリウムは多すぎてもだめですが少なすぎても良くありません。
ご自身で摂取している塩分は普段どうなのか気をつけてみましょう。
最後に
他にも糖質のお話やお酒など、むくみを防ぐために気をつけることはありますが、
今回はむくみ解消の4つの栄養素ということでぜひ参考にしてみてください。
むくみ解消のエクササイズはこちらの記事をご覧ください
参考:
厚生労働省日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要
健康長寿ネット
【タンパク質】
【マグネシウム】
【ビタミンB6】
【カリウム】