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【二の腕の部分痩せ】効果的なメニュー9選!“家トレ専用”

前は着れたはずのお気に入りのジャケットに最近腕を通しにくくなっている気がする。

気になって鏡を見るとノースリーブから出る二の腕に何だか余計なお肉がついているような…。そんな姿にショックを受け「この腕についたお肉を落としたい!二の腕の部分痩せができたら‥」

と考える方もいるのではないでしょうか?

従来であればそうした部分痩せはできないと考えられていました。しかし、ここ最近では部分痩せができる可能性について報告されています。

3分で読めます。一度ご覧ください。
【部分痩せは不可能?】可能です。秘密は血行とミトコンドリアにあります。

では、仮に部分痩せをできるとしていったいどんな運動をすればいいのでしょうか?

今回はそんな疑問をお持ちの方のために、二の腕の部分痩せを狙ったお家で出来るメニューを紹介いたします。

ぜひ参考にしてみてください。

 

部分痩せの為に重要な二の腕の解剖(かいぼう)

運動種目の前にまずは解剖について説明します。二の腕(上腕の後ろ側)の部分痩せに関係する筋肉はいくつかあるのですが、そうした筋肉の働き、骨に付く位置などを知ることで、より意識して効果的なトレーニングを行うことができます。

上腕三頭筋の解剖

内側頭、外側頭、長頭

二の腕の部分痩せで最も重要なのは上腕三頭筋という筋肉です。上腕の後ろ側の大部分はこの上腕三頭筋です。名前の通り頭が三つあるので三頭筋と呼ばれ、内側頭、外側頭、長頭で構成されています。

上腕三頭筋は上腕の後ろを触りながら、肘を伸ばしてみると収縮を感じられるはずです。

背中の筋肉の解剖

広背筋、大円筋

続いて背中の筋肉です。ここでは二の腕に関与する背中の筋肉である大円筋と広背筋についてお伝えします。大円筋は収縮を感じるのがやや難しいかもしれません。一方広背筋は大きな筋肉なので見た目もわかりやすいです。

脇の下を押さえながら腕を体の方に近づけるようにすると収縮を感じられるはずです。

 

二の腕のメニュー【簡単な順】

ここからは二の腕に刺激を与える具体的なメニューをお伝えしていきます。お家で誰でも行えるようペットボトルを負荷にしたものか、自分の体重を負荷にした種目に絞っています。

レベルは1~5の段階です。

なお、お家にダンベルがある方はダンベルで行っても構いません。

レベル1
ストレートアームキックバック

【フォーム】
●ペットボトルを片手に持ち腰幅から肩幅のスタンスで立つ。
●両膝を軽く曲げて体を前に倒す。この時背中は真っ直ぐに。
●腕を後ろに振る。できるだけ上げるようにする。
●力を抜かないようにしながら元の位置に戻す。
【ポイント】
●背中が丸まらないようにする。
●背中の筋肉で引き上げるようにする。
●足の力や体の力を使って持ち上げない。

ストレートアームキックバック

ストレートアームキックバックは非常にシンプルな動作で、広背筋や上腕三頭筋といった体の背面に刺激を与えることができる種目です。もし、立った状態でバランスが取りにくければ、壁や椅子に手をついたり足を前後にしてバランスを取りやすくしてみてください。それでも難しければベンチに片手と片膝を乗せると行いやすいです。

レベル1
キックバック

【フォーム】
●ペットボトルを片手に持ち肩幅のスタンスで立つ。
●両膝を軽く曲げて体を前に倒す。この時背中は真っ直ぐに。
●上腕は体と水平にして、体の横につけておく。肘は90度に曲げた状態で保つ。
●肘を伸ばしていく。このときペットボトルが体と水平になるまで持ち上げる。
●力を抜かないようにしながら肘を曲げていく。
【ポイント】
●背中が丸まらないようにする。
●肘が動かないように固定する
●足や体の力を使って持ち上げない。
●伸ばした時にギュッと絞り込むようにすると、負荷を感じやすい。

キックバック

キックバックは上腕三頭筋全体に刺激を与えることができる種目です。

こちらも立った状態でバランスが取りにくければ、ストレートアームキックバックと同じく壁や椅子に手をついたり、ベンチを使ってバランスが取りやすい状態で行ってみてください。

レベル1
ライイングトライセプスエクステンション

【フォーム】
●仰向けに寝て両手にペットボトルを持つ。腕はまっすぐ垂直に伸ばす。
●力を抜かないようにしながら肘を曲げ頭の方に下ろしていく。
●肘の伸ばしながら元の位置に戻す。
【ポイント】
●肘が動かないように固定する
●わきが開かないようにする
●腕を垂直に伸ばしたときに、ペットボトルが下半身側に行かないようにする。

ライイングトライセプスエクステンション

ライイングトライセプスエクステンションは上腕三頭筋全体に刺激を与えられる種目です。基本的にはベンチに寝て行うことを想定していますが、ベンチがない場合は地面で行っても構いません。

ただし、足を伸ばした状態ですと腰を反る可能性があるので、その場合は膝を立てて行うと腰が反りにくくなります。

また、両手で行っているとどうしても肘が動いてしまうという方もいると思います。その場合はフレンチプレスと同じく、もう片方の手で肘を固定するといいでしょう。

レベル2
フレンチプレス

【フォーム】
●椅子に座り、ペットボトルを持った状態で腕を垂直に持ち上げる。
●力を抜かないようにしながら肘を曲げる。この時、ペットボトルは首の後ろに下ろす。
●肘を伸ばしながらペットボトルを元の位置に戻す。
【ポイント】
●腰を反らさないようにする。
●肘が動かないように固定する。
●腕を垂直に伸ばした時に、ペットボトルが肘よりも前に行かないようにする。
●肘を伸ばす時には、伸び切る手前で止めると負荷が抜けず刺激を与え続けられる。

フレンチプレス

フレンチプレスは上腕三頭筋の中でも長頭部分を刺激するのに適した種目です。単体で行うよりも、他の種目と組み合わせることでより三頭筋のシルエットを際立たせることができます。もしどうしても腰が反ってしまうのであれば、背もたれのついたベンチに座ると腰が反りづらくなります。

また、肘が動いてしまう場合は逆側の手で押さえるようにすると、肘を固定しやすくなります。

ただし、この種目では肩関節が硬いと腕を上げたときに窮屈さを感じたり、場合によっては痛みが出る可能性もあります。その場合は無理をせず別の種目を行うようにしてください。

レベル3
ナロープッシュアップ「膝付き、椅子」

【フォーム】
●うつ伏せになり、姿勢を一直線にする。
●手は肩幅程度で椅子につく。手は肩の真下辺りに置く。
●膝を地面につけ、手と膝と足のつま先で体を支える。
●わきをしめたまま、力を抜かないようにしながら肘を曲げて上体を壁に近づけていく。胸は壁につくギリギリまで近づける。
●肘を伸ばしながら元の姿勢に戻る。

【ポイント】
●腰が反ったり、背中が丸まらないようにする。
●胸は壁につかないようにし、負荷が抜けないようにする

ナロープッシュアップ椅子膝付き

壁を使ったナロープッシュアップは負荷が低いため、筋力が低い女性でも行いやすい種目です。メインは上腕三頭筋ですが、体をしっかり固定する必要があるため体幹の筋肉にも刺激が入ります。

この種目が楽にできるようであれば、次に紹介する膝付きのナロープッシュアップにも挑戦してみてください。

レベル4
ナロープッシュアップ「膝付き」

【フォーム】
●うつ伏せになり、姿勢を一直線にする。
●手は肩幅程度でつく。手は肩の真下辺りに置く。
●膝を地面につけ、手と膝と足のつま先で体を支える。
●わきをしめたまま、力を抜かないようにしながら肘を曲げて上体を地面に近づけていく。胸は地面につくギリギリまで下ろす。
●肘を伸ばしながら元の姿勢に戻る。
【ポイント】
●腰が反ったり、背中が丸まらないようにする。
●胸が地面につかないようにし、負荷が抜けないようにする。

ナロープッシュアップ膝付き

膝をついたナロープッシュアップは壁を使ったバージョンよりもやや負荷が上がった種目となります。基本的なフォームやポイントは変わりませんが、負荷が上がることで姿勢が崩れたり、体のコントロールが難しくなります。

この種目が楽にできるようであれば、膝をつかないナロープッシュアップに挑戦してみてください。

レベル4
リバースプッシュアップ「脚近く」

【フォーム】
●仰向けで椅子やベンチなどのふちに手を置く。手幅は肩幅程度。
●足は揃えた状態にする。膝を曲げて足が手前に来るように。
●わきは締めて力を抜かないようにしながら肘を曲げて上体を落としていく。
●肘を伸ばして元の位置まで身体を持ち上げる。
【ポイント】
●わきを開かないようにする。
●肩をすくめないようにする。
●足の力を使わないようにする。
●前傾姿勢にならないようにする。

リバースプッシュアップ脚近

リバースプッシュアップは上腕三頭筋のほか、広背筋や、三角筋に刺激を与えられる種目です。椅子やベンチ、あるいはベッドや階段など段差があれば行うことができます。

負荷が高い種目ですので、最初は脚を近くに置いた状態からスタートすると安全です。この種目が楽にできるようであれば、脚を遠くに置いたリバースプッシュアップに挑戦してみてください。

また、肩周りが硬いと、身体を下ろした時に違和感や痛みを感じることがあると思います。その場合、無理をせず下ろせる範囲まで下ろすか、別の種目を行うようにしてみてください。

レベル5
リバースプッシュアップ「脚遠く」

【フォーム】
●仰向けで椅子やベンチなどのふちに手を置く。手幅は肩幅程度。
●足は揃えた状態にする。膝を伸ばして脚を遠くに置く。
●わきは締めて力を抜かないようにしながら肘を曲げて上体を落としていく。
●肘を伸ばして元の位置まで身体を持ち上げる。
【ポイント】
●わきを開かないようにする。
●肩をすくめないようにする。
●足の力を使わないようにする。
●前傾姿勢にならないようにする。

リバースプッシュアップ

脚を遠くに置いたリバースプッシュアップは脚を近くに置いたバージョンよりも負荷が高い種目です。脚を遠くに置くことで、下半身も負荷となるためより上腕三頭筋などに刺激が入ります。

基本的なフォームやポイントは脚を近くに置いたバージョンと同じですが、負荷が高まるため、肩が硬いと痛みが出る可能性もあるので注意しましょう。

レベル6
ナロープッシュアップ「膝無し」

【フォーム】
●うつ伏せになり、姿勢を一直線にする。
●手は肩幅程度でつく。手は肩の真下辺りに置く。
●手とつま先で身体を支える。
●わきをしめたまま、力を抜かないようにしながら肘を曲げて上体を地面に近づけていく。胸は地面につくギリギリまで下ろす。
●肘を伸ばしながら元の姿勢に戻る。
【ポイント】
●腰が反ったり、背中が丸まらないようにする。
●胸が地面につかないようにし、負荷が抜けないようにする。

ナロープッシュアップ

膝をつかないナロープッシュアップは膝付きに比べてさらに負荷が高まります。

フォームやポイントは同じですが、負荷が高まることで姿勢が崩れたり、体のコントロールが難しくなるので注意が必要です。

 

内ももの部分痩せプログラムはこちらをご覧ください。

筋トレ後の回復

筋トレで狙った部位にしっかりと刺激を与えられたとしても、そこでおしまいではありません。しっかりと栄養を摂り休ませることで筋肉は成長します。

超回復

筋トレで負荷をかけると筋繊維は破壊されます。破壊された筋肉は休ませなければなりません。どのぐらい休ませればいいかは筋肉の部位によっても異なりますが、大体2〜3日程度が目安と考えてください。適切な期間休ませると筋肉は自ら修復して以前よりも強く大きくなろうとするのです。これを超回復と言います。

超回復のポイントは筋肉をしっかり休ませることです。時々、同じ部位を毎日のようにトレーニングしてしまう方がいますが、それで超回復を起こすことができません。むしろ、壊れた筋肉が回復する前に破壊され、疲労だけがどんどんたまっていきます。結果として筋肉は萎み筋力も低下してしまう可能性があります。

もし、毎日トレーニングを行いたいというのであれば、月曜日は脚、火曜日は背中といった具合に日ごとに違う部位の筋トレをするといいでしょう。そうすれば、筋肉を休ませつつ継続してトレーニングを行うことができます。

また休息が大事だからといって、あまり休ませすぎてもいけません。トレーニングの間隔が空きすぎるとせっかく刺激を入れた筋肉は元の状態に戻ってしまいます。

適度な休息は必要ですがトレーニングの間隔を空けすぎないように気をつけてください。

筋肉の成長のメカニズムはこちらをご参考にしてください。

【筋トレの効果】は【どれくらいで】あらわれるのか?筋力UP = 筋肥大ではありません

 

二の腕の脂肪を落とすために【代謝を上げる】

部分痩せの可能性についてお伝えしましたが過度な期待は禁物です。基本は筋トレで筋肉を増やして全身の代謝を上げ、痩せやすい体を作って脂肪を落としていきます。

その上で二の腕にしっかり刺激を与える運動を行うことで、部分痩せの効果を狙っていくといいでしょう。

 

姿勢も重要

ダイエットや部分痩せを成功させるためには姿勢も重要です。例えば猫背の姿勢を想像してみてください。肩や首が前に出て背中が丸まっています。こうしたアンバランスな姿勢では動かしにくい部分が出てきます。

良い姿勢

試しに猫背の状態で腕を後ろに振ってみてください。おそらくとても振りにくいのではないでしょうか。つまり猫背の状態だと、腕を後ろに振る背中や二の腕の筋肉が使いづらくなっているということです。

こうした悪い姿勢で筋トレを行なっても狙った部位に思ったような刺激を入れることができず、筋肉が成長しづらくなる可能性があります。

それどころか悪い姿勢でトレーニングをしているとますます姿勢が悪化したり、関節への負担が増えて怪我につながる可能性もあります。

また、動かしにくいということは血流が悪いということです。冒頭で部分痩せには血流やホルモンが関係しているとお伝えしました。部分痩せを成功させるためにはその部分にきちんと血液が行き届いている必要があります。そのためには正しい姿勢を作り、しっかりと二の腕や背中を動かしていくことが大切です。

ちなみに、正しい姿勢についてはこちらもYOSHIDA GYM WEBマガジンで説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

まとめ

部分痩せについて近年ではできる可能性があると考えられています。しかし、過度な期待は禁物です。まずはダイエットの基礎を守ることが大前提です。そして正しい姿勢を作った上で筋トレを行い、二の腕に刺激を入れて部分痩せを狙っていきましょう。

 

参考書籍
『筋力トレーニング・メソッド』高橋書店、[著者]石井直方、岡田隆
『目で見る筋力トレーニングの解剖学』大修館書店、[著者]フレデリック・ドラヴィエ、[監訳]白木仁、[訳]今井純子
『基礎から学ぶ!ストレッチング』ベースボール・マガジン社、[著者]谷本道哉、岡田隆、荒川裕志、[監修]石井直方

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