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筋トレに【適した時間帯】はいつごろ?朝・昼・夜トレーニングの効果の違い。

読者の方の中には「筋トレをやるのに効果的な時間帯はいつなんだろう?」とお考えの方もいるでしょう。

せっかく忙しい家事や仕事の合間をぬってトレーニングするわけですから、どうせやるならなるべく効果を出したいと思うのは当然のことです。

初めに答えをいうと、筋トレに適した時間帯は夕方です。ただし、定期的に行える場合は朝でも効果は変わりません

今回はさまざまな研究結果を交えつつお伝えしていきたいと思います。

 

サーカディアンリズム

サーガディアンリズム

まずは関連する体の仕組みについてお伝えしていきます。概日リズム(サーカディアンリズム)というものをご存知でしょうか?私たち人間も含めた多くの生物はおおよそ24時間周期のリズムを持っています。

これは体内時計とも呼ばれています。私たちが一定の時間に目を覚まし、一定の時間をおくとお腹が空き、夜遅くなると眠くなるのは体内のこうした仕組みが働いているからです。

このサーカディアンリズムによって、人の身体機能がピークになる時間帯も変わってきます。

筋力に関しては夕方ごろがピークとされています

体温のピーク‥‥‥‥‥午後2時ごろ
脈拍‥‥‥‥‥‥‥‥‥昼過ぎ
血圧‥‥‥‥‥‥‥‥‥午後2時ごろ
筋力‥‥‥‥‥‥‥‥‥夕方
酸素消費量‥‥‥‥‥‥夕方
肺活量‥‥‥‥‥‥‥‥夕方
出典:スポーツ運動栄養学、加藤秀夫・中坊幸弘・中村亜紀 著、講談社、2015、16ページ

また、フランス・ブルゴーニュ大学のGuetteらの実験でも、筋力は18時がもっとも高くなると言われています。逆に朝の6時と夜22時は筋力が最も下がるそうです(Guette M, 2005)。

こうした結果を見ると「筋トレは筋力がピークになる夕方ごろにやった方がいいのでは?」と思うはずです。ただ、夕方に筋トレをするのはなかなか難しいですよね。

家事をされている方もいるでしょうし、お仕事に関しても定時で上がれるならいいですが、残業や責任ある仕事を任されているなど、日々忙しく働いている方にとって、夕方に筋トレをするのはあまり現実的ではないでしょう。

だからと言ってガッカリするのはまだ早いかもしれません。

最近では次のような研究結果も出てきています。

筋トレは朝やっても夕方やっても効果は同じ

朝トレと夜トレ

その研究とはオーストラリア・ビクトリア大学のGrgicらによるものです。彼らの研究では「朝のトレーニングを長期間をした場合と、夕方のトレーニングを長期間した場合では効果に明らかな差はない」という結果が出ました。

この研究では男女221名の被験者を対象とし、朝のグループと夕方のグループに分け、平均11週間のトレーニングを行いました。その結果、どちらのグループも筋力、筋のサイズは増えましたが明らかな差はなかったのです。

ちなみにこの研究では、トレーニングを始める前に筋力の測定を行っています。この時は朝行うよりも夕方行う方が高いという結果が出ており、冒頭で紹介したサーカディアンリズムによって「筋力は夕方にピークになる」と考えてよさそうです。

朝トレと夕方トレで差が出なかった理由

では、なぜ長期間の朝のトレーニングと夕方のトレーニングで差は出なかったのでしょうか?これは筋肉ある末梢時計の影響によるものと考えられています。

簡単に言うと、定期的なトレーニングで朝にトレーニングすることを、身体が慣れることです。

通常、私たちは朝に日の光を浴びると脳の視交叉上核という部分が刺激され、臓器など全身のリズムが整えられます。これを中枢時計と言います。筋力もこれによってコントロールされているのです。

その一方で体には末梢時計と呼ばれるものもあります。これは身体中の組織にあるものです。中枢時計は光によってリセットされるのですが、末梢時計は食事をしたり運動によっても影響を受けます。

影響を受けるとどうなるかというと、中枢時計とは違うリズムを刻むようになります。この末梢時計が筋肉にあるため、長期間、朝に筋トレを行うことでリズムが変わり、朝でも夕方でもトレーニング効果に差がなくなるというわけです。

ですから、「夕方どうしてもトレーニングの時間が取れない」という方でも、午前中に定期的なトレーニングを行えるのであれば効果は期待できます。

現在は24時間ジムなどもありますので、ぜひご自身のライフスタイルに合わせてトレーニングの時間帯を設定してみてください。

 

筋トレを避けた方がいい時間帯

筋トレを避けた方がいい理由

早朝は避ける

まず避けた方がいい時間帯は早朝です。早朝はまだ体温も低いですし、起きたばかりであれば体も目覚めていません

体が目覚めていないということは、筋力も発揮しにくいですし、トレーニングへの集中力を欠いて怪我をする可能性もあります。また、夜眠っている間には体からたくさんの水分が失われています。

その状態で、目覚めてすぐにハードな筋トレを行うと脱水症状になる可能性があります。ですから、早朝、起きてすぐのトレーニングは避けた方が賢明です。

寝る前は避ける

寝る前の時間帯も避けたほうがいいです。トレーニングを行うと交感神経が活発になります。すると体が活動的な状態にシフトしてしまい、なかなか眠りにつくことができなくなる可能性があります。

眠れなくなって、睡眠時間が短くなれば疲労も抜けないですし、翌日の仕事や家事に支障をきたしたら本末転倒ですよね?ですから、寝る前に筋トレを行うのも避けるようにしましょう。

食前・食後は避ける

また、食前•食後の筋トレも避けましょう。食前は空腹のためトレーニングに必要なエネルギーを確保できず、筋肉にしっかり負荷をかけることができない可能性があります。

また、空腹時に筋トレをすると、タンパク質が分解されて筋肉を大きくしたい場合に悪影響を及ぼします。もし、食前にトレーニングをするのであれば、事前にスポーツドリンクや消化のいい食べ物を体に入れて、エネルギーを補給した状態でトレーニングを行うといいでしょう。

では、食前がダメなら食後がいいのかというとそうではありません。食後は食べ物を消化するために消化器官に血液が集まります。その状態で筋トレを行なってしまうと、筋肉に血液が集中してしまい、消化活動に支障が出る可能性があります。

また、食後は副交感神経が優位になり体はリラックスした状態になります。

リラックスした状態で筋トレを行なっても、力が発揮できず筋肉に負荷をかけることができません。ですから食後すぐの筋トレも避けるようにしましょう。

 

まとめ

筋力のピークは夕方ですが、長期間トレーニングを続ける場合は朝でも夕方でも効果に明らかな差はないと考えられます。筋トレを避けた方がいい時間帯は、早朝、寝る前、食前・食後です。

 

参考文献:
INTERACTIONS OF CORTISOL, TESTOSTERONE, AND RESISTANCE TRAINING: INFLUENCE OF CIRCADIAN RHYTHMS
Scheduled Exercise Phase Shifts the Circadian Clock in Skeletal Muscle
https://www.rehabilimemo.com/entry/2018/04/19/152806
化学と生物

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