生理痛の痛みは人それぞれです。 特に変わらない人や身体が少しだるくなる人、重すぎて動けなくなってしまう人。
これらの原因は、プロスタグランジンの過剰分泌や肉体的・精神的ストレス、病気etc.が考えられます。
そこで今回は生理痛を少しでも緩和させるために摂取したい栄養素についてお話していきます。
生理とは?
まず生理(月経)とは、約一か月の周期の中で子宮の中の内膜が剥がれて血液状になって外に排出することです。
女性ホルモンは「エストロゲン」と「プロゲステロン」の二つがあります。
エストロゲン
生理が始まって次の排卵までがエストロゲンが優位に働く
プロゲステロン
排卵して月経までの期間はプロゲステロンが優位に働く
一か月の周期の中で基礎体温も高温期と低温期があり、生理が始まって排卵まで手足が冷たくなったりするのはそのせいです。
生理中の身体
生理前のカラダ
生理前とは、排卵日から月経までの期間のことをいいます。生理前はエストロゲンという女性ホルモンが下がり、プロゲステロンという女性ホルモンが有意になります。
生理前は太るという話がありますが、プロゲステロンの作用として食欲増進やむくみ、セロトニンの減少などがあります。つまり精神の不安定や体重が増加はホルモンが関係しているということを理解しておきましょう。
むくみで1~2㎏増えることはよくあるので、気にしないことです。
生理後のカラダ
生理後はエストロゲンが有意になるので、その影響で肌がきれいになったり、むくみがなくなり体重が落ちたりします。
その勢いで無理なダイエットする人がいますが、生理前でまた体重が増え精神が不安定になり、生理が重くなるなどの悪循環が起きてしまいます。
心の安定のためにも、生理後に無理な食事制限はやめましょう。
生理前に積極的に食べたい栄養素
鉄、ヘモグロビン
日本では女性の40%が貧血または隠れ貧血といわれています。
鉄が不足するとヘモグロビンの値が減少します。ヘモグロビンは酸素を運ぶので、減少することで顔色不良・動悸・息切れ・疲労・倦怠感・めまいなどが出てしまいます。
鉄は日本の摂取基準で一日当たり10.5㎎
鉄が多く含まれるのは、あさりや納豆、鶏レバーやピュアココア、ホウレン草やモロヘイヤなど
ヘモグロビンはヘモが鉄、グロビンがたんぱく質なので、鉄とたんぱく質は不足しないようにしましょう。
たんぱく質
運動している人なら一日当たり体重×1.4~2.0gを目安にしましょう。
お肉、魚、大豆などにも多く含まれています。
ビタミンB6
プロゲステロンは幸せホルモンといわれるセロトニンを減らしてしまいます。セロトニンは精神状態に影響するので、セロトニンを増やすことでイライラなどの精神状態を緩和させてくれます。そしてセロトニンを作るためにビタミンB6が必要です。
ビタミンB6の量は一日に1.1㎎以上取りましょう。
多く含まれる食品は、にんにくやささみなど。サプリメントでもいいでしょう。
プロスタグランジンとは?
先ほどの原因で挙げたプロスタグランジンについてですが、プロスタグランジンとは、子宮の筋肉を収縮させる生理活性物質のことです。
プロスタグランジンが多く生成されると生理痛も強くなってしまいます。
プロスタグランジンは、リノール酸→アラキドン酸→の流れでプロスタグランジンなどの炎症を促すような物質が作られます。
つまり、リノール酸であるサラダ油やヒマワリ油、大豆油などを摂らないという油の見直しも生理痛緩和に大切なことになります。現代人はリノール酸を多くとっていると言われていますので、注意しましょう。
生理痛を緩和させる栄養素
先ほどの話から、生理痛を緩和させるにはプロスタグランジンを過剰に生成するのを防ぐ必要があります。
ビタミンE
量:70~270mg/日
アラキドン酸からプロスタグランジンを生成するのに必要なシクロオキシゲナーゼという物質の活性化を阻害する働きがあります。
多く含む食品はアーモンドやたらこ、西洋カボチャなどに多く含まれます。
ビタミンD
量:4000IU /日
ビタミンDはシクロオキシゲナーゼの発現自体を抑制する働きがあります。
多く含む食品は、紅鮭やレバー、卵や干しシイタケです。
また、太陽を浴びることで皮膚からビタミンDを合成できます。
こちらの記事も是非参考にしてください。
亜鉛
量:15~30㎎/日
亜鉛もシクロオキシゲナーゼの生成を阻害する働きがあります。
多く含む食品は、牡蛎やいりゴマ、チアシードやピュアココア
しょうが
さらに「ショウガ」が生理痛に良いようです。
生理痛がさらにひどい状態を月経困難症というのですが、月経困難症の人にショウガが有意な効果があったという報告があります。量は一日ショウガ一かけ分くらいです。
生理痛に苦しんでいたら、ホットジンジャーなどを作ってあげるのがいいですね。
紹介した栄養素も生理の時だけ意識するのではなく、常日頃から油の改善や栄養摂取が大切です。2か月以上から効果を実感すると言われています。
まとめ
生理前の体重の増えやすさや、精神の乱れはホルモンの影響で仕方のないことです。その中でたんぱく質・鉄・ビタミンB6を意識してみてください。
特に意識したい栄養素は、ビタミンE・ビタミンD・亜鉛もちろんこれらだけではなく、他のビタミンや栄養素も必要です。
これだけを摂ればいいということではなく、生理前問わずバランスの良い食事を意識しましょう!
参考サイト:
プロスタグランジン
激しい生理痛が長く続くようなら通院をおすすめします。
20代後半になって激しい月経痛が続くなら一度病院で検査を