ダイエットを始めて2週間。ダイエットに初めてチャレンジした方であれば、食事制限や運動に少し慣れてきた頃かもしれません。
だけど肝心の見た目はというと、体重は減ったけど見た目はあまり変わらなかったという方がほとんどだと思います。
中にはモチベーションが下がってしまったという方もいるのではないでしょうか。
そんな方に向けて、今回はダイエットを始めて2週間で体重が変化した理由についてお伝えしたいと思います。この知識を得ることで、ダイエット初期に起こる体重の変化に惑わされてモチベーションを左右されることがなくなるはずです。
現在ダイエットを始めて2週間が経過した人や、ダイエット初期の時点で体が変わらずに挫折してしまった人はぜひ参考にしてみてください。
ダイエット開始から体重の変化のイメージ
動画解説はこちらをご覧ください!
ダイエット最初の2週間の体重の変化は水分減少
ダイエットを始めてすぐに起こる体重の減少は体から水分が抜けたからです。もちろん、正しい方法でダイエットを行えば脂肪も落ちていきますが、見た目で分かるほどの量ではありません。まずはこのことを覚えておいてください。
がっかりしないでくださいね。正しいダイエットが行われている結果ともいえます。
グリコーゲンと体水分量
体から水分が抜けるのは体内のグリコーゲンが減ったからだと考えられます。食事で糖質を摂ると筋肉や肝臓でグリコーゲンとして蓄えられます。
グリコーゲンはたくさんの水とくっついています。グリコーゲンは1gで水分を3gほど溜め込むと言われています。通常成人男子では90~150gが肝臓に肝グリコーゲンとして貯蔵されていて、100~400gのグリコーゲンが筋肉内に存在していると言われているので、糖質制限ダイエットを行うと570g~1650g(1.65k)体重が減ります。
塩分と体水分量
また水分が抜けるのは体内の塩分濃度も関係しています。体内の塩分濃度は一定に保たれるようになっています。普段から塩分量の多い食事をしていると、体内の塩分濃度を一定にしようとします。
グリコーゲンと同じように食塩もたくさんの水を身体に引き寄せます。日本人の一日の塩分摂取の平均は約10gです。10gの塩分を摂取したら1㎏体重が増えると言われています。 食塩を多く摂りすぎるとノドが渇きますが、このことが理由です。ダイエットを始めると当然ですが食事に気を使います。
居酒屋など油断すると食べ過ぎてしまうような場所に行かなくなる方もいるでしょう。すると塩気のあるものをあまり食べなくなり、体の水分が抜けていきます。
ダイエット初期の体重減少の水分量
糖質制限での水分減少による減体重 = 570g~1650g(1.65k)
塩分制限での水分減少による減体重 = 1000g(1k)
個人差がありますが水分量だけで2k以上、人によっては3k~4kもストンと体重が減る方もいます。
ダイエットの計画の基礎
ここからはダイエットを効率よく進めるための基礎的な考え方をお伝えします。既にしっかり計画を立てている方はスルーしていただいても構いませんが、なんとなくダイエットを始めたとか、ダイエットの計画の立て方がイマイチわからないという方は参考にしてみてください。
カロリー収支
まず大前提として、ダイエットを成功させるにはカロリー収支を考える必要があります。これは簡単に言えば「消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにする」というものです。
この原則中の原則を守れていなければ、いくらフルマラソンのようなハードな運動をしようと、有名人やアスリートがオススメしている高価なサプリメントを使おうとダイエットはうまくいかないのです。
その詳細については、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
筋肉を付けると増える基礎代謝
「筋肉をつける」ことでより効率的にダイエットを行うことができます。その理由は筋肉が増えると代謝が上がりカロリーを消費しやすくなるからです。具体的には筋肉が1kg増えると1日の消費カロリーが50キロカロリー増えると言われています。
その詳細については、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
ダイエット開始から2週間、これからおきるカラダの変化
ここまでダイエットを開始してから2週間で体に起こる変化についてお伝えしてきました。ここからはそれ以降、具体的にどのような変化が起こるのかをお伝えしていきます。
糖新生について
まず覚えてきおきたいのは糖新生です。糖新生を簡単に説明すると、体内の糖質が少なくなるとアミノ酸やグリセロールなどを使ってグルコース(以下糖質)を作ります。
体にとって糖質は活動に必要なエネルギー源です。その糖質が不足することは体にとって危機と言えます。しかし、ダイエットにおける食事制限では少なからず糖質量を抑えなければなりません。あえて体にとって危機的な状況を作らなければならないわけです。
すると、エネルギー源を失った体内では、筋肉や脂肪を分解して糖を生み出します。これが糖新生です。当然体重は落ちていくわけですが、ネックとなるのは「脂肪だけでなく筋肉まで落ちてしまう」ということです。筋肉が落ちればメリハリのある引き締まった見た目を作るのは難しいですし、代謝も落ちるので痩せにくくリバウンドしやすい体になってしまいます。
それを防ぐためには筋トレによる筋肉への適切な刺激と、筋肉の材料となるタンパク質を多く摂って、脂肪だけを落としなるべく筋肉を落とさないようにすることが大切です。
ケトン体について
もう一つ覚えておきたいのはケトン体についてです。糖質制限ダイエットの流行によりケトン体という名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
一定の期間糖質制限をすると、糖質が足りなくなってエネルギーとして使えなくなります。すると体内では体脂肪を分解して必要なエネルギーをつくります。脂肪はそのままだとエネルギーとして活用できないのでケトン体に変換することで、エネルギーとして使えるようになるというわけです。このケトン体が出るのが糖質制限を始めてから大体ダイエットを始めてから2週間以降と言われています。
通常のカロリー収支をメインにしたダイエットにせよ、糖質制限をメインにしたダイエットにせよ単に食事だけを気をつけていたのでは、筋肉が落ちてしまうことには変わりありません。
繰り返しになりますが筋肉が落ちないためにも、ダイエットを行う際には筋トレとタンパク質をしっかり摂取することをセットで考えてみてください。
筋肉が付き始める
元の体型にもよりますが、筋トレを取り入れたダイエットを適切に行えば1ヶ月ほどで少し体に変化を感じられるはずです。さらに2ヶ月〜3ヶ月ほど継続できれば明らかな変化を感じることができます。
女性であればパーツごとに細くなったことがわかりますし、ウェストのくびれなど実感しやすくなります。また男性であれば筋肉の形が見え始めて、引き締まったかっこいい体に近づいていることを実感できるのではないでしょうか。
こうした見た目の変化は、筋トレをして正しい栄養摂取をした結果、元々あった筋肉を残してほとんど脂肪だけを落とすことができたからです。筋肉が増えたというよりも維持したことで「筋肉の割合が増えた」と考える方が適切かと思います。
停滞期の予備知識
ダイエットをしているとある時、体重の減少が止まってしまう停滞期に入ってしまうことがあります。ここでは停滞期に入ったかどうかを確認する方法とその抜け出し方を簡単に説明いたします。
体温で察知
停滞期に入ったかどうかは体温で察知することができます。摂取カロリーを減らすと体は代謝を下げます。この時に体温が下がるのですが、具体的には普段よりも0.2℃下がっていれば代謝が下がって停滞期に入っていると考えていいでしょう。
停滞期と体温の関係については、別の記事により詳細な内容を載せていますので、こちらを参考にしてみてください。
チートデイ
停滞期を抜け出すにはチートデイを設けます。食事制限をすると摂取カロリーが減るため、体は代謝を落として消費カロリーを減らすことで対応します。この時にチートデイを入れることで代謝を上げてもいいと体を騙すのです。すると、代謝が上がったことで消費カロリーも増えて再び体重が落ち始めるというわけです。
このチートデイについても、タイミングや食事の目安などより詳細な内容は別の記事に掲載していますので、こちらを参考にしてみてください。
最後に
ここまでダイエットを始めてから、2週間で起こる体の変化についてみていきました。ダイエット初期の体重減少は体から水分が抜けるからということはぜひ覚えておいてください。
これさえ頭に入っていれば、初期の体重の増減にモチベーションを左右されずに済むはずです。
大事なのはこの後です。2週目以降も食事制限、筋トレ、正しい栄養摂取をすれば体は少しずつ変わっていきます。頑張った2週間はこれからの大きな飛躍のための助走期間と考えて、引き続きダイエットに取り組んでいただければと思います。
もしも自分だけでは続けられないとお悩みの方や、しっかりとしたダイエットの知識やその方法を知りたいということであれば、ぜひYOSHIDAGYMまでご連絡ください。私たちがいつでもサポートさせていただきます。
参考文献:
厚生労働省食塩摂取量